2025/11/27
エピストラと日立、AIを活用しファーメランタの医薬原料中間体「(S)-レチクリン」の生産において、世界最大級の収量とラボ実験回数の最大73%減を達成
パイロットスケール検証を2025年に計画、スケールアップ時の収量低下課題に対応
エピストラ、日立、ファーメランタの3社は、医薬原料中間体「(S)-レチクリン」の微生物発酵プロセス最適化において、ラボスケールでの検証を10月に完了したことを発表しました。
本検証では、エピストラの実験条件最適化AIと日立の培養シミュレーション技術を組み合わせ、ラボからパイロットスケールへの生産パイプラインを効率化し、スケールアップ時の収量低下の抑制を目指しました。
主要な成果
ファーメランタ独自のスマートセルを用いて、エピストラの独自AIツール「Epistra Accelerate」による発酵実験を実施。温度、pH、通気、培地組成など11変数にわたる約4.3兆通りの条件の中から、わずか60回の実験で最適パラメータを特定しました。これは従来の実験計画法(Box-Behnken法では221回必要)と比較して73%の削減を実現しています。
結果として、(S)-レチクリンの収量は3.2 g/Lから6.0 g/Lに向上し、発酵システムにおける本化合物の世界最大級の生産レベルを達成しました。
今後の展望
3社は2025年中にパイロットスケールでの検証を実施する予定です。商業的バイオ生産における重要課題であるスケールアップ時の収量低下の防止に注力します。この「AI x シミュレーション x スマートセル」を統合したアプローチは、バイオ合成アプリケーションにおける新たな開発手法を示すものです。